1年生男児保護者(当時)
普段、東京では味わえない海・山・川の豊かな自然体験と食育、水俣病を経験した水俣ならではの環境学習を取り入れたプログラム、地元の夏祭りへの参加や競り舟体験のオプショナルメニューなど、大変充実していました。
最初は、東京のもやしっ子よろしく、青白い顔で人見知りしていた息子は、数日うちに真っ黒に日焼けして、毎日どんどんたくましくなり、表情も生き生きと輝きだし、先生方にも「別人のようになったね」と言われるほどでした。息子はあまりの楽しさに、当初1週間の予定だったのが、本人のたっての希望で、従弟たちと遊ぶ時間を削って、結局3週間まるまる参加することになりました。
水俣いなか学校に参加したことで、息子に第二の故郷ができたと思っています。水俣は、いわば東京を中心とした日本の繁栄のために踏み台にされた地域の一つともいえます。そういう意味で、自然体験や環境学習という以上に、この地域が体験してきた悲しみと苦悩、そして自然と人間の懐の深さを、水俣に生まれ育った先生方があえて多くを語らずとも、子供の感受性で嗅ぎ取ったのではないかという気がしています。
それから、仕事を持つ保護者として最も助かったのは、宿題をする時間が設けられていて、しかも自由研究も、ほぼ、いなか学校のプログラムで終わらせられたことです。先生方のきめ細やかなサポートには本当に感謝しております。また次回もぜひ参加させていただきたいと思っています。
(原文のまま)